週末キーボーディストの備忘録

あんまり音楽の話はしません

映画感想:海よりもまだ深く

もっとコンスタントに書いていきたいよね。(3か月ぶり)

 

書くときってやっぱり適当な事とか書きたくないから、裏どりとかしてるとものすごーく時間がかかっちゃうんですよね。とはいえ、何が面白いと思ったかを言語化するという作業は非常に面白いものでして。頭の運動としてたまにはやっておきたいですね。

 

前振りが長くなりましたが、『海よりもまだ深く』の感想でございます。

 

 

もう観てから1か月くらい経ってるわ。 新宿ピカデリー、9番スクリーンにて鑑賞。客層は中高年の方が多かった印象でございます。あんまりちゃんと見ずにチケット買ってしまったんですけど日本語字幕付きの上映だったので、セリフが凄いわかりやすかったです。海外作品への日本語字幕だと、一応1秒4文字というガイドラインがあるんですがこの字幕付き上映はセリフは基本全部字幕になってました。(※ガヤのぞく)あと画面ではわかりづらい音へのフォローね。

 

仕事柄ちょっと興味深いものがございました。

 

この字幕のお陰でわかりやすかったことがありまして、それは「あれ」という言葉の多用ね。こういうのちょいちょい挟み込むと親しさがそれだけで表現できちゃうんだなぁ。確かに「あれ」で通じる人にしか使わないもんね。

 

初めて会った人と映画の話してて「あの有名なハリウッド映画のあの女優さん」と言われてもわかるわけもなく。表現として親しさを出す方法として秀逸だと思いました。

 

これが阿部寛と、その母を演ずる樹木希林を中心に繰り広げられるわけですが、もうなんかそのやり取り観てるだけで涙が出てきました。ほんとこの阿部寛が演じている作家崩れの男がダメ男でして。もう観てるだけで不快感じるレベルの男なんですけど、「あれ」をはじめにリアルな会話があるから共感を得られてしまうんですよね。

 

こんなダメな男にも母親がいて、息子がいて、夢があって、人生がある。誰にでも人生があるんだなぁと当たり前のことを実感するとともに、実家の家族を思い出して実家帰りたくなりましたよね。この阿部寛演じるダメ男への暖かい目線、実に是枝監督らしいと思いました。

 

「なりたかった自分になれていない自分」という現実を叩きつけてくるところは残酷な気もしますが、それでも前に進もうよと思える映画でした。

 

主人公のダメ男が別れた妻への慰謝料も払わないどころか電気・ガス・水道止められそうな生活してるにもかかわらずになんでそんな立派な体形維持してられんのよというところは少し気になりましたけどね。

 

2016年公開

監督・脚本:是枝裕和

出演:阿部寛 樹木希林 真木よう子

 


映画『海よりもまだ深く』予告編